インタビュー/取材記事

那須に移住した中田達大さんが、月曜日が憂うつじゃない働き方を考えるインタビューメディアを立ち上げた理由

インタビューライターの西垣かおりです。

今日は、インタビュアー仲間の中田達大(ナカダタツヒロ)さんご夫婦が新しく立ち上げた、”働くとは何か”を考えるインタビューメディア「むすびかた」についてお話を伺いました。

✔長時間労働で、心身共に疲弊してしまっている
✔日々タスクをこなすだけで、面白味のない生活を送っている


そんな、忙しすぎる会社員の方に、特にオススメです。自然の中を歩くときのような安らぎの時間が、心の充足のために大切だよねってことを思い出すことができる、あたたかさや優しさに包まれたインタビューメディアでした。

「どうぞどうぞ、こっちあったかいよ」と手招きされ、引き寄せられた記事を読んでみてください。

一つ一つの言葉をじっくり味わっていくと、「あれ?自分の理想としていた人生はこれでよかったっけ?」と疑問を感じたり、「こんな働き方もできるんだ!」と気づくことが増えると思いますよ。

中田達大(ナカダタツヒロ)

インタビュアーの中田達大(ナカダタツヒロ)です。
東京都を離れて、夫婦で栃木県那須塩原市に移住しました。
この世界に「聴く」が溢れていくといいなぁ、という気持ちで活動しています。

もくじ

インタビューメディア「むすびかた」が生まれたきっかけ

――― 中田さんは、毎日note(ブログのように投稿が楽しめるメディア)で発信をされていますが、それとは別にインタビューメディアとして「むすびかた」を立ち上げたのには理由があるのですか?


中田:
「むすびかた」は働き方を考えるを中心とし、中田達大という存在とは切り離したいと考えたからです。noteでの発信は、そのときの自分自身の気持ちも吐露していますので。

もちろん、聞き手として「むすびかた」に僕自身も登場していますが、中田達大とは違う世界観を表現していきたいと思いました。


西垣:
「むすびかた」はこんな人に届けたい!という、想定した読者がすでにいるということでしょうか?


中田:
はい、これに関しては明確にあります。東京に住んでいたときに出会った人たちです。
忙しい毎日に疲弊しながら、時には迷いながらも、ただ真面目に一生懸命、頑張って働いている人たちを数多く見てきました。

僕自身がその1人だったこともあり、「ワークスタイル!」とか「成功者の声!」みたいなインタビューメディアにはギャップがあるなぁと感じています。

西垣かおり

ロゴの柔らかな色合いも、絵の具を落としたようなデザインで可愛いですよね!

中田達大

ありがとうございます!僕の伝えたイメージで、妻が素敵なデザインに仕上げてくれました^^

会社で働く、だけが全て、ではない

――― 中田さん自身も、働き方について悩んでいた時期があったのですね。


中田:
はい。だからこそ、もっと身近なところに、こんな面白い働き方・生き方をしている人がいるってことを知ってほしいんですよね。


東京で5年間住み、会社員生活を送っていたのですが、当時は心理的な繋がりが薄かったように思います。

会社があるから、便宜的に住んでいたというのでしょうか。
いま思えば、住んでいた街との繋りは、ほとんどなかったですね。


西垣:
そのことに気がつけたのが、東京都から栃木県那須塩原市への移住だったとか。


中田:
はい。人や街との関わりが増えていくことに、僕自身、とても驚いています。

例えば、那須でマルシェ(イベント)を主催されている人に出会ったのですが、当時の僕には、マルシェ=自分は参加するだけという、消費者としての視点しかありませんでした。

「マルシェを企画するという発想」が自分の中にあれば、東京でも企画できたかもしれないですよね。
選択肢として、自分の頭になかっただけで。


もちろん、当時の東京での生活を否定している訳ではありません。

ただ、目の前の業務に追われてしまって、付き合う人も限られていく。
追い詰められていった結果、あぁ会社を辞めようかな…が頭をよぎる、ではなくて。

自分自身で選べたらいいなと思うのです。
元々東京で会社員だった僕がまさか数年後に、那須でフリーランス的な働き方をすることになるとは思ってもみませんでしたから。

もちろん、リスクは出てくるのですが、そのリスクを取っていけるかは自分次第だと考えています。


ですので、「こういう働き方や、生き方もあるんだよ」を、僕が一方的に押し付けるのではなく。選択肢の1つとして考えられるよう、「むすびかた」を通じて伝えていきたいんだと思います。

西垣かおり

地方移住となると、奥様もきっと苦労されたんでしょうね。

中田達大

とにかく妻には感謝しかないです。
実は女性の先輩に、もっと妻に気を遣うよう怒られたことがあるのですが、反論できなかったので甘んじて受け入れました(笑)

電車に乗っている隣に座っている人が、実は面白い人かもしれない

一一一 インタビューって楽しいですよね!


中田:
楽しいんですよー!
自分の性格や特性と合っているのかもしれませんね。


元々、聞き役になることが多く、大概誰かと会って2.3時間後には、「俺の話ばっかりでごめん」って、相手から言われてしまうことばかりで(笑)

自分は退屈な人間?
話すことがない人間?
みたいに悩んだ時期もありましたが、これが僕の特性だと諦めたときに、インタビューが持つ可能性に気がついたんです。

西垣:
中田さんが思う、「インタビューが持つ可能性や魅力」について教えていただけますか?


中田:
自分自身がまだ知らない、外の世界を知ることができるところです。

例えば、3人で飲み会に行ったとして、1人が会話に入れないから気を遣わなきゃ。だから、実際に話をしている相手との会話に集中ができない、みたいな場面があったりしませんか?

実際のインタビューでは、自分の気になったことを、1対1のアクセル全開で、相手から聞くことができます。
これって凄いことだと思うのです。


「相手のことを理解してみよう、心を開いてみよう」という気持ちがないと、きちんと目の前の相手の話に耳を傾けることなんてできません。

そして、聞くの向こう側にある価値、可能性、面白さに、話をしていくうちに相手が気付いたり意識することができたとしたら、また新しい選択肢が増えるかもしれない。


ただ相手の話を聞くだけではなく、相手を理解したいと思いながら、深く聴いていくことにこだわりたい。僕にとって聴くとは、自分の理解の領域にあるものの「外にあるもの」と出会うことだと思っているからです。

とはいえ僕も、夫婦喧嘩のあとや、心が疲れてしまっているときなど、聴くができていないときもあるので、偉そうな立場では言えないですけどね。

人とか街とか社会との関係性って、いろんな「むすびかた」があると、僕は思っていますから。

西垣かおり

これから「むすびかた」を、どのようなインタビューメディアに育てていこうと考えているのですか?

中田達大

「むすびかた」を通じて、実際に人と人を繋ぐ、をやりたいです。
全部、結局は「聴く」ってことをしたかったんだと、すっと腹に落ちました。
いろいろな企画や実験を繰り返していこうと思っています。

インタビュアー中田達大(ナカダタツヒロ)さんについて

▷インタビューやライティングを中心に、栃木県那須塩原市にて活動

月曜日から憂鬱にならない働き方を考えるインタビューメディア「むすびかた」を運営

読めば何かに挑戦したくなるインタビューエッセイ『農をめぐる旅 night before』を出版

那須での暮らしや日々の徒然をnoteで更新中

▷お問い合わせは、info@kuutkul.com
もしくは、TwitterのDMにお願いします